詩*セロテープ、で
コンビニで買った
蜥蜴のかたちのタトゥーのシールを
首筋に這わせて
わるものになったきぶん
大好きだったひとが
ふつうのひとになって
きらいだったひとが
大好きになっていくように
あなたはだんだんと
「このシールをはがすときは
セロテープをつよく肌に押し当てて
はがしてください」
指先が
刺激物だとしっているから
わたしの首筋は
凛として
それだからすぐにふるえる
こわれる
すぐに
なくなる
そして謝罪のない
あがない
わるものは
消えうせなければならないのです
だからあなたの指先
ながい爪
乱雑に剥ぎ取って
夜を
セロテープ、で